ロノちゃんはハワイ生まれの女の子。
ハワイに留学していた男性がシェルターから引き取った猫さんです。
男性の帰国時には、はるばる日本にやって来たのです。
人見知りで、飼い主さんにはべったりだけど、知らない人がやってくると隠れちゃって出てこない、という女の子。猫さんでは珍しくないですよね。
それでもきっと幸せだったと思います。

飼い主さんと一緒にいた頃のロノちゃん
11年間も一緒にいたのに、なぜお別れしないといけなくなったのか。
ざっくりの経緯は、ハワイのシェルターからロノちゃんを引き取ったのは当時ハワイに留学中だった息子(長男)さん。殺処分される子を救いたいという思いだったそうです。ですが、息子さんは仕事で海外を行き来する生活となり、実質ロノちゃんのお世話はお母さんがしていたそうで、ロノちゃんもお母さんべったりに。
そして、そのお母さんが次男家族と同居することになりました。お孫さんがいて、猫アレルギーを発症してしまったそうです。別の部屋にしてもダメで、そうこうしているうちにまた新しい孫が生まれることになり、出産前にロノちゃんをどうにかしないといけないということになったそうで、ラブコにやってきました。
ご本人から直接相談を受けたわけではありませんが、お話を聞いて、猫の年齢も聞いて、いたたまれなくなってしまいました。話だけ聞いたら、11歳にもなって、誰からも要らないって言われてしまったなんて、そんなところに置いておくのがかわいそうすぎて、とっとと連れてきてほしいと思ってしまいました。
こういう話って全然珍しいことじゃなくてどっちかというとよくある話。11年も一緒に暮らした猫を手放すなんて信じられない、ひどい、って思うと思いますが、世の中は人間が中心の世界です。
当然人間の子供第一となるので、やむをえない事情になるのだと思います。人間の医者なんて猫アレルギーと言ったら簡単に猫を手放せって言いますしね。私自身もLOVE&Co.も、そして周りにいる人たちもきっとマイノリティになるんだろうなと思います。
昔、マンホールに落ちたドロップをレスキューする時に、消防車を呼びました。海外だったかもしれませんが、ニュースでたまに川に落ちた猫を助けてくれたりしていたし、はしごもあるし、どうにかしてもらえるかなあと思って。
現場にはしぶしぶ来てくれましたが、結局なんにもしてくれませんでした。ドロップは貯水池に落ちてしまったのですが、隊員がそこに入って、万が一ガスが溜まっていて何かあったら困るから、猫のためにそこまでできないと言われました。なので私が入りました。私になんかあったら助けてくれるというので(笑)。超迷惑だったと思いますが。巨大な消防車2台と隊員5-6人もいたのに、結局助けてくれたのはうちのマンションの管理人のおじさんだけでした。
公共のサービスって人間のためならOKだけど猫のためだとダメなんだなとその時悟りました。
貯水池に入る時に、懐中電灯すら貸してもらえなかったことをずっと根に持っています。高いから壊されたら困るって。懐中電灯の方が猫より大事かよ、って苦笑い。結局私のマンションの管理人のおじさんが管理人室から懐中電灯持って駆けつけてくれたのです。
話が脱線しましたが、残念ながら世の中ってそんなものなのです。一緒に暮らしているペットを守ることができるのって飼い主さんだけなのですよー。
LOVE&Co.でも里親さんの条件はいろいろあげていますが、一番重要なのはその子を一生守れるかどうか、です。
猫を手放す人間の事情は必ずしも極悪非道で同情の余地が全くないというわけではありません。
私のこれまでの経験だと、
迷い猫を内緒で飼っていたけど大家さんに見つかって追い出されそう、離婚して経済的に貧窮してしまった、妊娠して猫と暮らすことを親に反対された、子供がアレルギーetc…
みなさん一緒に暮らしていた時はとても可愛がっていたと思われる方ばかりでした。
でも結局守ることができなかったのです。
LOVE&Co.にやってきたロノちゃんは、いきなり猫がたくさんいる知らない場所に連れてこられて怒っています。家猫だったのに、昔のキョロちゃん級にパンチが飛んできます(汗)
一時預かりさんも検討はしていますが、こんな性格だし、できればなんども場所を変わることなく、全てを受け止めてくださる飼い主さんが見つかるといいなあと思っています。
避妊手術済み、FIV, FeLVともに陰性、3種ワクチン済み。
ただ、11歳で今まで病院に行ったことがないとのことで、ロノちゃんがやってきた日に病院に連れて行き、血液検査、レントゲンをお願いしました。今の所目立った疾患はなさそうですが、外部の検査に出しているので、結果は1週間以内にわかる予定です。
万が一、治療が必要な疾患が見つかった場合は、元の飼い主さんが医療費も負担することになっています。
まだ来たばかりだし、落ち着くまで時間もかかると思うので大々的に里親募集はしていませんが、もしロノちゃんを迎えたいと思ってくださる方がいらっしゃいましたらご連絡いただけると嬉しいです。今までずっと1頭で、おうちの中で暮らしていた子なので、LOVE&Co.のシェルターよりも、アットホームはおうちの方がきっと安心して心を開いてくれるんじゃないかと思うのです。
我が家にも11歳と12歳の猫がいます。ロノちゃんの心境を思うと本当に泣けてきます。
どうか早く立ち直ってくれますように。そして今度こそ一生守ってくれる家族と巡り会えますように。
LOVE&Co.のADOPTIONページから里親お申し込みいただけます。
正式なお申し込みの前のお問い合わせは info@love-and-co.net までご連絡ください。
よろしくお願いいたします。